福井県嶺北を中心にUA値046以下、C値0.3以下標準の住宅を手掛けるi formは11月25日、26日の2日間、システック環境研究所など4社共同で提供する工務店向け全館空調導入支援システムを採用した住宅完成見学会を実施した。同社によると「北陸地方で同システムの採用は初」とする。今回を皮切りに12月から福井県全域を対象とした広告の打ち出しを実施し、冬の間に体感してもらえるよう展示を本格化する予定だ。モデルハウスとして建築していたもののすでに購入先も決まっており、来年5月以降には契約主に引き渡しを行うとしている。
同社が採用した全館空調『エクセレント ハウジング システム』はシステック環境研究所、アキレス、日本住環境、YKK APの4社が協働で工務店への導入サポートを行うシステムだ。通常全室を効果的に空調するためにはある程度住宅の気密性や断熱性が求められるが、同製品は高性能住宅の経験がない工務店でも十分な性能を出せるように支援する。i formでは元々全館空調導入に十分な性能の住宅を標準としていたが、片山禎久社長は「これまでもエアコンだけで空調することはできていたが、扉を閉めると温度が下がってしまっていた。今回ダクト式の全館空調を導入することによって、扉を閉めても全室が暖かい家にできた」と話す。
また今回はすでに7割ほど建築が進んだ段階で全館空調を導入することに決めたといい、「最初から導入していれば配管のレイアウトなどを融通できたかもしれないが、それ以外は特に問題なく施工できた。気密にもこだわりたいと思っていたが、自社で初めてC値0.1という数値を出すこともできた」と語る。今後については「他の工務店にも取り入れてもらいたいと考えている。モデルハウスを見に来てもらってもいいが、導入のアドバイスなどで事業化も計画している」と話す。
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